2016年11月、日本代表が好調だったラグビーW杯の流れのままに、あと一歩でウェールズ代表に勝つかもしれないというミラクルを起こしてくれました(通算1勝13敗)。
今回は運がいいことに、ウェールズの首都カーディフにて、日本代表ーウェールズ代表の試合を生観戦することができたので、その現地の様子をお届けいたします。
目次
1. ウェールズのラグビー熱

イギリスのイメージだとサッカーが一番人気があるように思うかもしれませんが、ウェールズの国技は実はラグビー。
ロンドンからウェールズ側に入ると、ラグビーポストがいたるところに立っているのを見ることができます。
ラグビーの世界ランク上位の常連であることからもわかるように、ウェールズ代表チームの実力はもちろん高いのですが、観客のレベルも世界一高いとも言われています。それぐらいウェールズの市民はラグビーに精通しているのです。
2. 試合前のカーディフの様子

試合は現地時間の14時半からというのに、朝早くからカーディフの街はどこもかしこもラグビー色に染まります。地元のパブはどこも朝からお酒を飲みながらラグビー話で大盛り上がりの様子。
メインストリートには、50mに1軒のペースで当日のラグビーグッズを販売する露店が立ち並び、小さな子供から若者、さらにはご老人までチームカラー赤のユニフォームやマフラーを身につけて街に出ていました。

朝わずか30分程度市内をぶらついただけで数百のウェールズの国旗を見ました。試合の時間が近づくにつれ市内は徐々にごった返してきます。
カーディフにこんなに人住んでいたんだ、と驚くぐらいの活気になってきます。

ラグビー選手に模して記念撮影ができるこんなものが用意されていて、ちょっとした人だかりもできていました。このように街がスポーツの試合というイベントによって一体となる感じは、欧米のスポーツ文化がいかに市民生活に深く馴染んでいるかということを表す特徴でもあります。
3. プリンシパリティ・スタジアム

カーディフの市街地の中心部に、そのスタジアムはあります。実はつい最近改装されたばかりで、以前は「ミレニアム・スタジアム」と呼ばれていました。
ラグビーが好きな人はすぐにお分かりだと思いますが、このミレニアム・スタジアムはウェールズラグビーの聖地ともされる競技場です。
自動開閉式の屋根を持ち、収容人数は74,500人という超大型のスタジアムです。ちなみに、この日本代表戦の入場者数は後ほど、、、。
4. オフィシャルショップ

まだ入場するには早かったので、スタジアムのすぐ側に、ラグビーウェールズ代表のオフィシャルショップ・チケットセンターに寄ってみました。
このオフィシャルショップでは、ウェールズ代表のユニフォームはもちろん、練習用ジャージやベンチコート、ポロシャツ・Tシャツなど衣類一式からはじまり、携帯ケースや財布、文房具にいたるまで、幅広くウェールズ代表グッズを販売しています。
5. 選手バス到着

選手バス到着時には、スタジアム前に人だかりができていました。さすが国技というだけあって、選手バスの会場入りもなかなかシャレています。
騎馬隊が先導し、その後、白バイ(正確には黄バイ)、そしてウェールズ国旗をなびかせながらレッドドラゴン(ウェールズのモチーフ)をペイントしたバスでド派手に入場です。
ちなみに日本代表のバスの入場は時間の都合上見られなかったのですが、日本代表もこのあと馬車にて先導されながら入場したそうです。

ちなみに、ウェールズではラグビーは老若男女が楽しむイベントなので、もちろん子供も多いのですが、なぜか怪しいピカチュウも。
子供にちょっかいを出しながらも、一丁前に選手バス待ちしています。試合前からかなりフレンドリーな雰囲気で、スポーツを純粋に楽しむという雰囲気を感じ取ることができました。
6. スタジアム入場!

というわけで、一足早くスタジアムに入って見ました。今回の席は3階席の中央、ラグビーは高いところから見下ろしたほうが、展開がわかりやすいのでなかなかの良席です。
座席はかなり角度が付いており、ちょっと高所恐怖症の人は怖くなるような感じですが、とてもゲームが見やすいいいスタジアムでした。
チケットは20ポンド(約2300円)。この値段もまた会場を超満員にする秘訣なんだと思います。日本で行われるゲームもこのくらい代表選のチケットが安いと嬉しいのですが。
7. 試合前セレモニー

試合前には、コーラス隊とトランペット鼓隊によるコンサートが20分程度。試合前のスタジアムでコーラスというのはなかなかギャップが不思議でした。
知っている曲ではありませんでしたが、結構一緒になって歌ってる人いたので有名な曲なんだろうと思います。

そして、選手入場の際には、炎や煙幕を使った演出がなかなかド派手で、テストマッチとは思えない豪華さ。さすが国技というだけあって、力入ってます。
そして、その後発表された動員数は7万3千900人ちょいとのこと。ほぼほぼ超満員です。
ちなみにこの数字、これだけでもすごいのですが、このスタジアムのあるウェールズの首都カーディフの人口が34万人ということを考えると、いかにラグビー人気が高いことかわかると思います。
8. 日本代表VSウェールズ代表
試合中はまったく写真撮ってません。というより、座席がかなり上の方でしたので、iPhoneではプレーを写すのはムリでした。試合内容はメディアの記事などを見ていただければと思いますが、得点差もわずかで拮抗した非常にいいゲーム。
しかも、最後の数秒でウェールズが勝ち越して勝利ということで、会場はバカ盛り上がりでした。
ただそれ以上に、日本の好プレーに対してウェールズサポーター側からもかなり大きな拍手や歓声が飛んでおり、勝ち負け以上にラグビーというスポーツを楽しみに来ているという雰囲気が伝わって来ました。
試合後は両チームかなりフレンドリーモード。フェアプレーだったことを伺わせてくれました。ウェールズ代表の選手やスタッフが、日本代表を送るために「ロンドン橋」を作って日本代表をくぐらせたかと思えば、今度は日本代表の選手が同様に並んでウェールズ代表を拍手で見送ったりと、なごやかな空気でした。
日本人として素直に嬉しかったのが、日本代表の選手がメインとバックスタンド側に集まって整列、一礼を見せてくれたこと。もちろんサポーターとしてもそうですが、これにはウェールズの観客からどよめきが起こってました。礼に始まって礼に終わる日本の文化をスポーツ選手が広めてくれるのは嬉しいことです。
そして、試合後はお決まり?日本代表の選手おのおのスマホやデジカメで記念撮影です。負けたとはいえ、試合内容や雰囲気から選手もみんなご満悦の様子?
9. 最後に
結果は伴いませんでしたが、ラグビーが国技であるウェールズ代表にかなりの善戦、いい試合を見せてくれました。目の肥えたウェールズサポーターも皆満足していたことが、その証明のはずです。
まだまだジョセフ新ヘッドコーチを迎えて日が浅いですが、いいスタートを切っているのではないでしょうか。日本でラグビーW杯を行う際にも、日本のラグビー熱を世界に示せるような熱い大会になることを願っています!
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